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平成29年度 フィロソフィ論文入賞作品のご紹介 その1

採用情報 2018/01/18

仁誠会では、「心ひとつ」の理念の浸透の為、毎日その日の指針となるフィロソフィを制定しています。このフィロソフィの中から、自分が取り組んだ事を論文にまとめ、年一回全職員の中から最優秀賞1名、優秀賞若干名を選び表彰しています。
平成29年度は、最優秀賞1名、優秀賞3名となりました。今回は、第1回目として最優秀賞を受賞した論文をご紹介いたします。

平成29年度 仁誠会フィロソフィ論文 最優秀賞

『心に描いたとおりになる』

ケアセンター赤とんぼ 入所科4階 徳丸玲子(介護福祉士)

介護職として仁誠会に入職し今年で13年になる。
これまでリハ科助手、3階、4階と異動を経験し、介護士として利用者の心地良さを大事にしようと心掛けてきた。利用者の生活の場となる環境が少しでも良くなるように利用者の様子やフロアの抱える問題など自分なりに把握し介護士としてできることは何か、を考えてきた。
介護士としてこうありたい、と思う自分の姿が少し揺らいだのが平成26年、4階へ異動した時だった。一番衝撃だったのは夜間のベッド出しの多さ、プライバシーもなく常時見守りをしなければならない環境、そして利用者が排泄している目の前で休憩、食事もしなければならないことだった。
それまでも4階の夜間の様子は目にしたことはあったが、実際自分がその場にいると違和感だらけの空間だった。転倒のリスクや予測のつかない行動への対応など相応の理由はあったが、初めの頃こそなぜこれで良しとするのか抵抗があった。しかし次第に認知症のある利用者と日々接するうちに、その感情も自分の中で色々な理由を探しては折り合いをつけ、仕方ないと諦めていた。本当に日々様子の変わる利用者を相手にすることは身も心も相当な体力を使うからだ。
そんな中ベッド出し対応のS様を担当することになった。S様は転倒歴も多く、高齢で骨折のリスクもかなり高い。利尿剤の影響もあり排泄回数も多く、どうしてもベッド出しでなければ対応できなかった。日中休憩をとるにもベッドを出してこなければならず、ケアプランには臥床時間を確保する、と挙げてはいてもほとんどできていなかった。S様のご家族はベッド出し対応については触れず「いつもお世話になります」と言ってくださっていた。
本当はどう思っていらっしゃるのか、私は深く聞くことができなかった。S様が居室で休むことを強行すれば他の利用者対応が困難になることは明らかだったため、これもまた仕方ないと諦めていた。
どこかでこのままでいいのか、と思いながらも活路を見出せずにいた頃、たまたま離床委員会で赤とんぼ長嶺に導入されていた超低床ベッドの話しを聞いた。それを聞いた瞬間に今まで悶々としていた気持ちがスッと晴れた気がした。超低床ベッドを使うことができればS様だけでなく、他の方も居室で休むということが実現できる。超低床ベッドを導入しベッド出しをゼロにする事、利用者のプライバシーを守る事、常に見守りしなければならない職員の心的負担を減らす事を目標にし、その後すぐ上司へ相談した。相当な経費がかかることからすぐには導入が困難かもしれないとの返答ではあったが前向きに検討していただけることになった。
導入に当たりそのメリット、デメリットを挙げていく中で、先輩、後輩職員から予測できない事態への不安の声も少なからずあった。当初私にもS様が居室で休むことで転倒骨折させてしまうかもしれない、という不安はあったが、上司から老健の役割として自宅での生活を想定すれば夜間常時見守るなど家族ができないことを施設で行ったところで本当に自宅へ帰すことができるのか。想定される利用者の反応やリスクへの対策を考えることが本来やるべきことではないか、という言葉をもらい自分がやりたいことを推し進める自信を持つことができた。先輩、後輩の不安の吐露にも上司の言葉とともに自分の考えを臆せず正直に伝えた。職員の共感を得られたのはベッド出しがなければ○分時間を削減できる、常時見守りがなければ今までできなかった時間の有効活用ができる、など明確にプラスのイメージを伝えることができたからだと思う。同じような考えを持ってはいても解決する手段がなかっただけだと感じ、この取り組みは4階全体の成功体験になると確信が持てた。
そこから数週間かけ利用者の性格や特徴、行動パターンを考慮し居室の位置、環境設定、職員の動線など他職員からアドバイスをもらいながら部門MTで進捗状況を報告、共有。超低床ベッドの活用方法を少しずつ練り上げ、今年4月に導入することができた。
現在ベッド出しはゼロ、利用者のプライバシーも確保でき、ベッド出ししていたことで対応に制限があった頃に比べると、対応が遅れての転倒は6割減。S様も初めは環境の変化から若干の混乱と抵抗はみられたが、昼夜ともセンサー対応で居室にて休むことができるようになった。何よりも職員の休憩時間を確保ができたことで心身の負担軽減になっている。
13年以上介護士として働き、常にとは言えずとも利用者の心地良さを大事にしたいと心掛けてきたつもりだった。いつの間にか目の前の大変さに仕方ないと言い訳してきたが、今の環境をどうにかしたい、という思いが自分の中に消えずにあったことで今回の取り組みの成功に繋がったと思う。思いを共感、支援してくれる上司や仲間の存在も大きく、心に描き声にすれば何事も達成できると思えた。今回の体験を大切にしていきたい。

徳丸_M2Y0344.jpg介護職として仁誠会に入職し今年で13年になる。

これまでリハ科助手、3階、4階と異動を経験し、介護士として利用者の心地良さを大事にしようと心掛けてきた。利用者の生活の場となる環境が少しでも良くなるように利用者の様子やフロアの抱える問題など自分なりに把握し介護士としてできることは何か、を考えてきた。

介護士としてこうありたい、と思う自分の姿が少し揺らいだのが平成26年、4階へ異動した時だった。一番衝撃だったのは夜間のベッド出しの多さ、プライバシーもなく常時見守りをしなければならない環境、そして利用者が排泄している目の前で休憩、食事もしなければならないことだった。

それまでも4階の夜間の様子は目にしたことはあったが、実際自分がその場にいると違和感だらけの空間だった。転倒のリスクや予測のつかない行動への対応など相応の理由はあったが、初めの頃こそなぜこれで良しとするのか抵抗があった。しかし次第に認知症のある利用者と日々接するうちに、その感情も自分の中で色々な理由を探しては折り合いをつけ、仕方ないと諦めていた。本当に日々様子の変わる利用者を相手にすることは身も心も相当な体力を使うからだ。

そんな中ベッド出し対応のS様を担当することになった。S様は転倒歴も多く、高齢で骨折のリスクもかなり高い。利尿剤の影響もあり排泄回数も多く、どうしてもベッド出しでなければ対応できなかった。日中休憩をとるにもベッドを出してこなければならず、ケアプランには臥床時間を確保する、と挙げてはいてもほとんどできていなかった。S様のご家族はベッド出し対応については触れず「いつもお世話になります」と言ってくださっていた。

本当はどう思っていらっしゃるのか、私は深く聞くことができなかった。S様が居室で休むことを強行すれば他の利用者対応が困難になることは明らかだったため、これもまた仕方ないと諦めていた。

どこかでこのままでいいのか、と思いながらも活路を見出せずにいた頃、たまたま離床委員会で赤とんぼ長嶺に導入されていた超低床ベッドの話しを聞いた。それを聞いた瞬間に今まで悶々としていた気持ちがスッと晴れた気がした。超低床ベッドを使うことができればS様だけでなく、他の方も居室で休むということが実現できる。超低床ベッドを導入しベッド出しをゼロにする事、利用者のプライバシーを守る事、常に見守りしなければならない職員の心的負担を減らす事を目標にし、その後すぐ上司へ相談した。相当な経費がかかることからすぐには導入が困難かもしれないとの返答ではあったが前向きに検討していただけることになった。

導入に当たりそのメリット、デメリットを挙げていく中で、先輩、後輩職員から予測できない事態への不安の声も少なからずあった。当初私にもS様が居室で休むことで転倒骨折させてしまうかもしれない、という不安はあったが、上司から老健の役割として自宅での生活を想定すれば夜間常時見守るなど家族ができないことを施設で行ったところで本当に自宅へ帰すことができるのか。想定される利用者の反応やリスクへの対策を考えることが本来やるべきことではないか、という言葉をもらい自分がやりたいことを推し進める自信を持つことができた。先輩、後輩の不安の吐露にも上司の言葉とともに自分の考えを臆せず正直に伝えた。職員の共感を得られたのはベッド出しがなければ○分時間を削減できる、常時見守りがなければ今までできなかった時間の有効活用ができる、など明確にプラスのイメージを伝えることができたからだと思う。同じような考えを持ってはいても解決する手段がなかっただけだと感じ、この取り組みは4階全体の成功体験になると確信が持てた。

そこから数週間かけ利用者の性格や特徴、行動パターンを考慮し居室の位置、環境設定、職員の動線など他職員からアドバイスをもらいながら部門MTで進捗状況を報告、共有。超低床ベッドの活用方法を少しずつ練り上げ、今年4月に導入することができた。

現在ベッド出しはゼロ、利用者のプライバシーも確保でき、ベッド出ししていたことで対応に制限があった頃に比べると、対応が遅れての転倒は6割減。S様も初めは環境の変化から若干の混乱と抵抗はみられたが、昼夜ともセンサー対応で居室にて休むことができるようになった。何よりも職員の休憩時間を確保ができたことで心身の負担軽減になっている。

13年以上介護士として働き、常にとは言えずとも利用者の心地良さを大事にしたいと心掛けてきたつもりだった。いつの間にか目の前の大変さに仕方ないと言い訳してきたが、今の環境をどうにかしたい、という思いが自分の中に消えずにあったことで今回の取り組みの成功に繋がったと思う。思いを共感、支援してくれる上司や仲間の存在も大きく、心に描き声にすれば何事も達成できると思えた。今回の体験を大切にしていきたい。

 


お問い合わせ 医療法人社団 仁誠会 管理本部 人事・教育係 佐藤文子
Tel:096-360-7112,Fax:096-360-4831

 

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