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透析20年を振り返って 2009年02月 3日
この度、腎友会の20年の賞を頂き感謝とお礼の気持ちで、これまでの人生の経過を述べさせて頂きます。 
私は昭和62年の1月なかばに病気になり、日赤に入院してシャントを作りました。そういう中でその時は透析する気になれず、無理やり自宅に帰りました。その時の主治医から「貴男はこのまま退院すれば、一月ももたない」と言われても「はい、わかりました」と言っただけでした。

その当時は我が家と家族と家畜が何よりの楽しみでした。妻から「病院に行ってください!」と涙ながらに言われた事を今も思い浮べ、わがままな自分であったと思います。その後、日赤に定期的に通院し、農業をする喜びを妻と共にかみしめておりました。

その年の7月頃から だんだん歩けない状態になり、主治医から言われた食事制限は気をつけながらも、不安な気持ちになりました。知人の紹介で透析をされている方の体験を聞きながら、もう一度田畑や牧場・山林に行けるならばという気持ちになり、これまでの人の話も聞けず、わがままだった自分を反省しました。

8月遂に病院に来るよう言われ、その時はもう舌がじんじんして感覚がありませんでした。先生やスタッフの方々が迎えに来られ、「だいぶ 悪いなあ」と言われた事は覚えています。4時間の透析後、妻の「もう終わったよー」の声で目を覚ますと、自分の体ではないような感覚でした。翌朝のご飯の美味しさ、少しのワカメの美味しさを一生忘れる事は出来ません。            

透析を3〜4回するうちに少しずつ元気も出て来ました。先生にも「もう十年は生きさせてください」とお願いしながら、先生やスタッフの皆さんの言葉を自分なりに守ろうと思い、9月には退院になりました。透析をよく知らない人からの、いやな言葉も聞こえて来ましたが、私は逆にそれを力にして働く喜びを取り戻しました。家族みんなからの援助もあり、透析を辛いと思うことはありません。

今は、黒髪内科(今の熊本第一クリニック)から大津第一クリニックに移り透析をしています。まだまだご迷惑を掛けながらですが、20年間の透析生活の中に、唯々健康で元気でありたいと思う一心であります。

下村先生はじめ皆様の教えを守りながらいけば、これからの人生も幸せでいけると思います。今後とも宜しくお願い致します。最後に妻に対して「本当にありがとう」という気持ちでいっぱいです。

現在、5ヘクタールの田と30頭の牛を、妻と2人で営んでおります。

                           (大津第一クリニック 高木照一様)