透析患者さんの命綱“シャント”を守る VAエコー検査について
- 2026.03.28
- 仁誠会クリニック光の森 透析について
VA(バスキュラーアクセス)とは血液透析を行う際に、体内から血液を取り出し、人工腎臓を通して再び体内に戻すための「血液の通り道」のことです。
VAの種類には動脈と静脈を繋ぎ合わせて作る“シャント”とよばれるものがあります。
現在透析患者さんの90%がシャントを作成し、透析治療を行っています。そのためシャントは透析患者さんにとって「命綱」ともいえる存在です。
しかし、トラブルが生じれば透析が出来なくなり、手術が必要になる場合もあります。
このようなVAトラブルを防ぎ、出来る限り長くいい状態を保つためにVA(シャント)エコーなどの検査で血管の状態を観察・評価し、適切に管理していくことが重要です。
これまでは臨床検査技師のみがVAエコーを実施してきましたが、臨床工学技士の業務拡大により特別な講習を受けた臨床工学技士に限り2021年10月1日からVAエコーを実施することが可能となりました。
現在、仁誠会内でも臨床工学技士によるVAエコー実施件数が増えています。
VAエコーができる職員が増える事で、VAトラブルの早期発見につながり、閉塞などの重大なトラブルを未然に防ぐことができるようになっています。
実際に、仁誠会クリニック光の森では2023年に13件あったVA閉塞が、医師や臨床検査技師の協力のもと、2024年は6件、2025年は2件と大きく減少しています。
また、2026年からは新たに「VA管理指導士」という資格が開始されました。
これは“VAトータルマネジメントで患者さんのVAと命を救う”ことを目的とした資格で、主な役割は次の通りです。
・VA日常管理の適正な実践
・環境整備、
・スタッフや患者への教育
・その他VA管理に関するトータルマネジメント
この資格は医師、看護師、准看護師、臨床工学技士など、普段から透析業務に携わり、穿刺やVAモニタリング、エコーを活用しVA管理に取り組んでいる医療従事者を対象にしています。
私も、VAエコーができる臨床工学技士としてこの「VA管理指導士」の取得を目標に日々の業務に取り組んでいます。
今後も患者さんのVA状態をしっかりと把握し、トラブルを防ぎながら、シャントを長く大切に使っていただけるよう貢献していきたいと考えています。
―仁誠会クリニック光の森―