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第2回 家族参観日「もしものはなし…知っておきませんか?」

2019年6/15(土)仁誠会クリニック大津では2回目の家族参観日を開催しました。17名の患者さんとご家族に参加して頂き、和やかな雰囲気の中で進めることができました。今回の家族参観日の内容は「もしものはなし…」でした。もしものはなしと聞くと、「縁起でもない」「そんな話はしたくない」「考えたくない」という理由で遠ざけてしまいがちではないでしょうか?しかし、もしもの時、いざという時に慌てたり、困ることがないように、日頃からもしものことについて考えることはとても重要だと思い、今回のテーマとしました。

もしものはなし チラシ

『シャントのもしも…』では、シャント閉塞やシャント感染について。実際に聴診器で音を聴いてみて音で聞き分けることの難しさ、毎日音を確認することでいつもと違う音に気付けるという事を知ってもらえたようでした。

シャント

『人生のもしもの事…』最近のニュースや動向について、当院での事前指定書の取り組みについてお話ししました。次回の透析日に家族で話し合ったとお聞きし、すぐに行動に移されていたことがとても嬉しく思いました。

『災害時の、モシモシ…』では熊本地震を振り返り、その教訓から始まった災害伝言ダイヤルの操作方法について皆さんで実際に電話をかけてみました。毎月かけていて戸惑いのない方、初めてでうまく最後まで聞けなかった方…最後には皆さん聞くことができました。日頃していない事は、災害時には出来ない等いうことが伝わり、毎月15日の災害伝言ダイヤルの訓練が習慣化できるよう、これから患者さんとご家族だけでなく、スタッフも心がけていきたいと感じました。

もしものはなし3 もしものはなし4

『カリウムが高いと…』最後は栄養科から。災害時には高カリウムに注意が必要だと、災害時の話しからバトンを引き継ぎ、水さらし、茹でこぼし、切り方のポイントなど実演を伴うとても分かりやすい内容でした。

もしものはなし5 もしものはなし6

最後には茹でこぼしたほうれん草ともやしのお浸しを、だし割しょうゆをかけて試食し、カリウムと塩分を減らした一品の提案がありました。だし割しょうゆも大人気でした。

もしものはなし7

参加された方からは「出血したときはどうしたらいいの?」「痛み止めにクリームを使ってます」と、患者さんと家族との情報交換の場面もあり、アンケートでは「温かい雰囲気の勉強会でした」「また参加したいです」との声をいただきました。もしもはいつ起きるか分かりません。だからこそもしもの時の備えが大切だと分かって頂ける家族参観日になったのではないでしょうか?『備えあれば憂いなし』もしもの時に備えて、今回の家族参観日が備えの一つとなってくれれば嬉しく思います。

仁誠会クリニック大津 村山(看護師)