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「至適透析~患者さん一人一人に寄り添った透析の提供~」

透析は一言でいうと「血液をきれいにする治療」ですが、その背景には様々な要因があります。
年齢、性別、家族背景、原疾患、シャント状況、食事状況等様々です。
例えば、年齢が若い働き盛りの方は、食事もしっかりとれるし、今後の生命予後を考えれば透析でしっかり血液をきれいにして、しっかり食べてもらった方が良いでしょう。
ご年配の方であれば食が細いことが多く、あまりきれいにしすぎようとすると体に必要な栄養素も抜けてしまうため、程々にした方が良い場合もあります。
心疾患がある方なら、1度の透析で多量の除水をしようとすれば他の方に比べてさらに体への負担が大きくなり、透析中・透析後にきつい思いをしてしまいます。

そういった患者さん一人一人の事情を考慮して、それぞれに合った透析条件を模索・提案していくのが至適透析です。

条件、と言っても様々な項目があります。使う機材で良く考慮するのは人工腎臓と針ですが、

それだけでもこんなに種類があります。

更に機械の設定では、血流量、透析液流量、透析時間等を考慮していきます。
こういった条件から、血液検査データを比較し患者さんの事情を考慮して、一つ一つ選び取っていき、よりよい透析の提供を模索・提案しております。

こういった機材や条件について考慮するのは主に臨床工学技士の分野ですが、シャントについては検査技師が詳しく、患者さんの事情や臨床情報は看護師の方が詳しい事が多いです。また食事面についてのアプローチは栄養科を頼る事もあります。

多職種協力のもと、「やさしく、やわらかく、あたたかく」「人を輝かせる」のテーマにもとづいて仁誠会の透析は成り立っています。私も今期はながみねの至適透析チームに配属されました。患者さん一人一人に寄り添った透析を提供できるよう邁進してまいります。

仁誠会クリニックながみね 技士部