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透析中の急激な血圧低下予防に!

仁誠会クリニック黒髪では、透析中の急激な血圧低下予防にポケットLDFという機器を使用しています。
透析患者さんは、体内の余剰水分を週3回で除水する必要があります。基本的に、透析中除水が進むにつれて血圧は緩やかに低下していきますが、除水量が極端に多かったり、ドライウエイトの調整をしていたりする場合に、急激な血圧低下が見られることがあります。
急激な血圧低下によって脳への血流が減少し、ショックと呼ばれる状態になってしまう恐れがあります。症状として主に、倦怠感やあくび、発汗、吐き気や嘔吐、さらには意識障害が現れることもあります。そこで、血圧が下がりやすい患者さんにポケットLDFを使用し急激な血圧低下の予測・ショック予防に努めています。

 

血圧低下予防

ポケットLDFでは、経時的な血流量をモニタリングすることができます。
ポケットLDFを耳たぶ(耳朶)に装着し、透析中の耳朶血流の変化を観察します。耳朶血流は脳血流との相関があると報告されており、耳朶血流を経時的に観察することで急激な血圧低下を予防することに役立てています。
今後もポケットLDFを活用し、患者さんへ安心安全な透析治療を提供していきます。

―仁誠会クリニック黒髪 技士部-