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先生に出会えた事の喜びを、しみじみ感じています。

仁誠会では毎年、永年透析の患者さんの表彰を行っています。
その時、「永年透析20年・30年・40年を語る」のテーマで、該当の患者さんにお言葉をいただいています。患者さんお一人おひとりの言葉はとても深く、「生きる」こと、いろいろな繋がり、温かさ、を考えさせてくれます。

今回は、透析歴41年のご主人を共に支えてこられた奥様からのお言葉をご紹介します。

向井勝利・かすみさん-2

透析歴41年   向井 勝利さんと奥様(仁誠会クリニックながみね)

透析導入から今年で41年になりますが、その当時透析人生は、 わずか数年と聞いていましたので、それはすごいショックでした。子供は小学一年と幼稚園で、入院中のベッドで昼寝をする年齢でしたから毎日が大変で、学校への忘れ物が多く子供達に目が届かなかった事、後に反省したのを思い出します。

また、再生不良性貧血を発症時には、途方に暮れました。
毎日、職場の若い人達が交代で病院に来て下さって、鮮血を輸血してもらい命を繋げる事が出来ました。今ではとても考えられない事で、本当に感謝してます。

まだ子供達も小さいから、出来るだけ自宅で一緒に過ごせるようにと、主治医・師長さんの話し合いのもと在宅医療を進めて頂き、体調が改善されたのをとても喜んだものです。

その後、黒髪クリニックで、田尻先生にお世話になり、夜間透析で職場復帰もできました。

それから幾度かの病気を繰り返し、後遺症も残りましたが、すでに子供達は独立し、二人での生活を続けていますが、時折先生にお会いすると、優しくお声をかけて下さいまして、その度に私が救われます。この事を友達に話すと、涙を流して感動したと喜んでくれます。先生に出会えた事の喜びをしみじみ感じています。

もうすでに数年前から記憶障害もあり、自己管理は出来ませんが、せめて、食事管理だけは私がなんとか。特に「スープの力」が生命力を維持している様に思いますので、今後も続けていきたいと思います。 上の孫は成人しましたが、まだ下の孫達の成長が楽しみと言っておりますので、私の体力にも限界がありますが、出来る限り、自宅で過ごしていきたいと思います。

―仁誠会クリニックながみね 広報-