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シャントは透析患者さんの命綱!

血液透析は、体内から血液を取り出し、浄化した後に再び体内へ戻す治療です。血液を取り出すための血管をシャントと言います。血液を取り出せなければ透析することは出来ないため、シャントは透析患者さんの命綱と言われています。

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透析患者さんなら一度は耳にする「シャント」ですが、実は様々な種類のものがあります。シャントには、自分の血管を使って作成される自己血管シャントと人工の素材で作られた血管を使って作成される人工血管シャントがあります。
血管の確保が難しい場合や心臓への負担を軽減させる必要がある場合には非シャントと呼ばれる、動脈表在化やカテーテルを使用することもあります。シャントや非シャントを総称して「バスキュラーアクセス」と呼びます。今回はシャント(自己血管、人工血管)についてお話します。

現在の透析患者さんの約90%は自己血管シャントを作成しています。自己血管シャントには長持ちしやすく合併症が起こりにくい、という利点があるためです。しかし自己血管シャントは、適した動脈と静脈が無ければ作ることが出来ません。その点、人工血管シャントは比較的血管への制限はなく作成することが出来ます。それぞれの利点や欠点について紹介します。

仁誠会クリニック新屋敷では、大切なシャントを長持ちさせるために、シャント音の変化、張りの変化、脱血不良、静脈圧の変化、穿刺困難などの異常を見逃さず、必要に応じてシャントエコーやシャントPTAを実施しています。

さらに、長持ちの秘訣には患者さんの自己管理が非常に重要となります。気を付けること、なるべく避けることなどを、チェックリストを使って確認してみましょう。

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チェックリスト項目を行わないと、いずれシャント狭窄・閉塞・感染といったシャントトラブルが起きてしまうことになります。風船のようなもので狭いところを拡げる手術のシャントPTAで改善されなければ、シャントをもう一度作り直すシャント再建が必要になります。チェックリスト以外でも注意して欲しいことはいくつもあります。これはどうなの…? と 思ったことは、ぜひスタッフへ聞いてみてください! シャントのトラブルなく、安心・安全な透析をするために、チェックリストの内容を確認し今あるシャントを大事に、長持ちさせていきましょう!

仁誠会クリニック新屋敷 技士部 永井