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オーラルフレイル ~呼吸リハビリ編~

仁誠会クリニックながみねでは、サルコペニア予防に努めています。
サルコペニアは体の機能が低下するだけではありません。食事が入らなくなり栄養状態も悪化していきます。食事が入らないということはそれだけ食べる力がなくなってきているということです。この状態をオーラルフレイルといいます。固いものが食べられなくなった、ご飯を食べるのに時間がかかるなどが特徴です。

病棟では入院患者さんのオーラルフレイルに着目し、嚥下リハビリに力を入れています。脳梗塞や誤嚥性肺炎を起こしたことのある患者さんが安全に食べることができるよう、医師、看護師をはじめ管理栄養士や歯科医師など様々な職種が連携してケアにあたっています。

今回はその取り組みの一場面を紹介します。

オーラルフレイル 呼吸リハビリ

スタッフへ咳嗽訓練の勉強会を開催しました。
2人1組で看護師役、患者役にわかれて練習を行い、患者さん役の看護師からは、呼吸介助法の中の胸部をはく息に合わせて行うことで、「息がハッと強くでた。」「もう少し強くてもいいかな。」など貴重な意見がきけると、さすが看護師さん。2、3回練習すればもう完璧です。力の入れ方や手の当て方、相手の吐く息に合わせて微調整が必要な手技ですが、勉強熱心なスタッフに恵まれ、翌日から実践が可能となりました。参加したスタッフからは「楽しかった。」「もっと学びたい。」「とてもためになった。」などの感想が聞かれました。

オーラルフレイル 呼吸リハビリ

 

透析施設では不要であろうと思っていましたが、こうして役立てることができてとてもよかったと思います。これからますます高齢化社会で嚥下機能が低下する患者さんが増えることが懸念されます。私自身ももっと専門知識を身につけ、仁誠会クリニック全体でよりよい看護が提供できるように頑張っていきたいと思います。

―仁誠会クリニックながみね 山崎彩香(看護師)―