スタッフの声Voice of staff

テーマ「チャレンジ」

  • 所属:
    仁誠会クリニック光の森
    職種・資格:
    臨床工学技士
    名前:
    中澤 愛
  • フィロソフィー論文仁誠会

仁誠会では、「心ひとつ」の理念の浸透のため、毎日その日の指針となるフィロソフィを制定しています。その中から、自分が取り組んだテーマを論文にまとめ、年一回、全職員の中から最優秀賞、優秀賞を選び表彰しています。今回は最優秀賞を受賞した論文をご紹介します。


 

私がこのテーマを選んだ理由は今まさにチャレンジをしているからだ。人生におけるチャレンジというと大袈裟かもしれないが、早くも第二の人生を歩んでいる気持ちでいる。チャレンジとは挑戦であり、自分のエネルギーを注がないといけない。しかし成しえる過程も結果もすべて経験として返ってくる。

高校を卒業し今に至るまで十数年、アパレル業界で仕事をした。医療職への憧れは当時からあったが、進学より就職、と決め込んでいた私は愛用していた好きなブランドの会社へ入社した。前半は接客や物流を学び、後半になると人材育成や店舗運営と日々刺激的で、周りの方々にも恵まれ充実していた。年齢やライフスタイルに合わせた価値観やニーズの変化に沿う商品提案をするところにやりがいを感じていた。

このままこの慣れ親しんだ環境で先々も従事していくのだろうと思いつつも、もし高校卒業後進学し医療の道に進んでいたなら、と進学をあきらめた当時を思い返すことも少なくなかった。

しかし医療職について改めて考えさせられる転機が訪れた。2016年の熊本地震だ。
地震直後、家族と共に車中泊をし、職場や親戚の安否を確認する中、看護師である妹は直後すぐに勤務先の病院から呼ばれ、夜通しトリアージ、処置と勤務に追われていたようだった。一方、私の勤務先は建物崩壊の危険や物資供給の目処がたつまで店舗営業はできず、自宅待機を余儀なくされた。

その時まわりの方や高齢者に対し、何ができたわけでもなく、動けずにいる自分を悔しく思ったのを覚えている。お客様にあなたがいてよかったと言われるときは意義を感じるものだが、それは根本的な生活がある上で成り立つもので、ライフラインや衣食住が脅かされたとき無力であると痛感した。そして何より、こんな時助けてもらう側より、私が助ける側になりたいと強く思った。

震災以降、医療職への思いが再度揺さぶられ、このままでいいのかと考える日々が続いた。とはいえ、現役生とはかけ離れた私の年齢で、今まで積み上げてきたキャリアや環境を投げ打って、また一から新しいことに挑戦できるだろうか。間違った選択にならないだろうか。挑戦への高揚感と同じくらい不安であった。元々消極的で、リスクを嫌うタイプなので、今思うと自分の気持ちのまわりに無駄な雑念も取り巻いたのだろう。

しかし、考えるうちに行き着いたのが後悔するか、しないのか、それだけだった。本当は〇〇したかった、などと言いたくなかった。全力でしたいことに打ち込めれば後悔するはずがない。
心に決めてから会社に退職を告げ、さらに二年後、資格取得の為専門学校に入学し、三年間不慣れながらも充実した学生生活を過ごせた。気にしていた周りとの年齢の差も、分野の違いも、同じ目標を目指す仲間という上で一つも障害にならなかった。

それどころか自身の凝り固まった価値観や決めつけを解消することができ、たくさんのものを得ることができた。今までの経験も無駄ではなく、前職の経験があったから出来たことや、回り道をしたからこそしっかり目標を持てるようになった。
考え方も以前よりポジティブになった。一度思い立って人生を振り返ったおかげですべての時間、経験が貴重だと思えるようになった。良いことも悪いこともきっと何かの身になっていると思える。

医療においてはスタート地点に立ったばかりで、これからたくさんの知識と経験を得る中で、不安なこと、難しく感じることもあるだろう。その時は積極的に挑戦し、課題を乗り越えていきたい。難しく感じ悩んでいる時間は出来ないことが出来るようになるチャンスだからだ。そして「少しずつでも過去の自分より成長していくんだ」、というスタンスを大切にこれからの医療を学んでいきたい。

最後に私にチャレンジの機会を下さった仁誠会の皆様、資格取得のためサポートしてくれた母に感謝するとともに、臨床工学技士としてこれから尽力し、少しでもお返しができるよう努めていきたい。

 


優秀賞を受賞して・・・

仁誠会クリニック光の森技士部、中澤愛です。この度は光栄な賞を頂きありがとうございました。私は文章を書くのも得意な方ではありませんが、今回の論文では「チャレンジ」をテーマに、自身の気持ちを素直に書くことが出来ました。その気持ちに対しエールを送って下さっていると素直に受け止め、これからも何事にも前向きに邁進してまいります。